「小型移動式クレーンの技能講習を受ける予定がある」
「学科試験で合格点を取れるか心配…」
「座学で寝てしまって出題範囲が分からない…」
本ページでは、こんな疑問にお答えしてくために、小型移動式クレーンの学科試験の過去問をネタバレしていきます。
ちゃんと合格点を取れるか不安な方や、試験直前で寝てしまった方でも、本ページのネタバレを参考にすることで、一発で合格できるようになります。
小型移動式クレーンの学科試験はマークシート
まずはじめに、過去問をネタバレしていく前に、学科試験の形式をお伝えしていきます。
テストの形式はマークシートです。
問題文を読んで、4つの選択肢の中から正しいものを1つ選びだす必要があります。
マークシート形式で試験を行うのが久しぶりな方は、ズレて塗りつぶさないように何度も確認していきましょう。
学科試験の出題内容としては、次の科目から出題されます。
- 小型移動式クレーンに関する知識
- 原動機・電気に関する知識
- 力学
- 法令
試験の難易度としては、座学を聞いていたら簡単な試験ですが、まったく聞いていなかったら、1問も分からないレベルです。
ただし、技能講習の講師がテストに出題される場所をしっかり教えてくれるので、心配はいりません。
座学において講師の話をしっかり聞いて、配られるテキストに線を引いていくことで、簡単に合格点を取れます。
4択で迷った時の裏ワザテクニック!
学科試験の試験問題は4択なのですが、正答を導き出す上で裏技的な方法があります。
実は4択といっても、明らかに間違いだと分かる選択肢が2つあります。
なので、実際には2択の中で迷うことになります。
2択で迷ったときは、「〇〇は□□ができない」といった否定形の文章が含まれている選択肢を外すとよいです。
この手法を使用することで、2つの中から選びきれないときに、迷うことなく正答を選べます。
なお、紹介した手法は、小型移動式クレーンの学科試験だけに使用できる方法になります。
【ネタバレ】小型移動式クレーンの学科試験の過去問題集を解説!!
学科試験では、次の4つの科目からまんべんなく出題されます。
- 小型移動式クレーンに関する知識(配点30点)
- 原動機・電気に関する知識(配点30点)
- 力学(配点20点)
- 法令(配点20点)
※玉掛け技能講習修了者と床上操作式クレーン運転技能講習修了者は、「力学」が免除となります。
合格点は、100点満点中の60点以上となっています。
資格を持っていて力学免除の方は、80点満点中の48点以上の点数を取る必要があります。
学科試験の配点の注意点としては、各科目において4割以上の点数を取る必要があることです。
なので、例えば「クレーンに関する知識」と「原動機に関する知識」が満点で60点をとれていも、他の科目が0点だと不合格となります。
以下から、小型移動式クレーンの学科試験の過去問題集をネタバレしていきます。
小型移動式クレーンの定義について
クレーンの正確な定義について、知識が出題されます。
つり上げ荷重が1トン以上5トン未満の移動式クレーンのことを指します
「1トン以上5トン未満」であることを正確に記憶すればOKです
重量ごとに必要な資格について
移動式クレーンでは、つり上げ荷重によって必要となる資格が異なってきます。
- 5トン以上⇒移動式クレーン運転免許取得
- 1トン以上5トン未満⇒小型移動式クレーン技能講習修了
- 0.5トン以上1トン未満⇒小型移動式クレーン特別教育修了
つり上げ荷重の重さを見て、必要となる資格が分かるようにしておくことが大切です。
ジブの構造について
クレーンのジブの構造について出題されます。
5トン未満の小型移動式クレーンは、箱型構造である
箱型構造といった用語を覚えておくとよいです。
ジブの傾斜角の定義について
ジブの傾斜角が、具体的に何を指し示すのか出題されます。
ジブの傾斜角とは、基準線と水平面のなす角のこと
「基準線」と「水平面」といった用語が、かなりよく出題されます。
つり上げ荷重について
最もよく出題されるひとつで、正確な用語の定義を覚えておく必要があります。
アウトリガーを最大に張り出して、ジブ長さを最も短く縮小して、ジブの傾斜角を最小にしたときの最大の荷重のことです
クレーンの形を想像していくと、とても覚えやすいです。
定格荷重について
定義に関する知識が問われます。
クレーンで負荷させることができる最大の荷重から、つり具の質量を差し引いた荷重のことを指します
「最大の荷重からつり具の質量を引く」ところが覚えるべきポイントです。
定格総荷重(質量)について
こちらも正確な用語の知識が問われます。
定格荷重にフックなどのつり具の質量を加えた荷重のことを指します
「定格荷重につり具の質量を加える」ところが、暗記ポイントになります。
ラフテレークレーンとは
クレーンの種類のひとつに、ラフテレークレーンと呼ぶものがあり、特徴について出題されます。
大型タイヤにより不整地や軟弱な地盤でも走行できて、4種類の走行方式をかねそなえている
覚えるべきポイントは、走行方式に「4種類」ある点です。
クローラークレーンについて
クレーンの種類のひとつであるクローラークレーンについて、特徴が出題されます。
走行はクローラーであるため、接地面積がタイヤより大きくて、不整地や地盤が弱い場所でも走行可能です
クローラークレーンは、不整地でも走行可能であることを覚えておきましょう。
アウトリガーについて
小型移動式クレーンの安全性を保つためのアウトリガーについて、知識が問われます。
アウトリガーはロックピンで固定する必要があります。
穴埋め問題として、「ロックピン」が出題されますので、用語をそのまま記憶していきましょう。
使用禁止のワイヤーロープの特徴について
使ってはいけないワイヤーロープの判断基準について、必ず出題されます。
- 素線(そせん)の数の10%以上が切断している
- 直径の減少が公称径の7%を超えている
- キンクしたもの(曲がったりして元の状態に戻りにくいこと)
- 著しい型崩れや腐食(ふしょく)があるもの
4つとも重要なのですが、特に「10%」「7%」といった数字を正確に覚えていきましょう。
積載型トラッククレーンのブレーキ装置について
ブレーキ装置に関する正確な理解が必要です。
メカニカルブレーキは、操作レバーを中立にしていくことで、自動的にブレーキが作動してつり荷が保持できる
操作レバーを中立にすることで、ブレーキが作動することを覚えておきましょう。
フックについて
クレーンのフックに関する知識が出題されます。
フックには、玉掛け用のワイヤーロープの外れ止め装置を備えておく必要があります。
玉掛け用のものと同じものを使用する必要があり点を記憶すればOKです。
巻過防止装置について
小型移動式クレーンには、巻き過ぎを防止するための装置がついていて、仕組みについて理解しておく必要があります。
0.25m以上(直動式巻過防止装置では、0.05m以上)で巻き上げが停止できる
「0.25m」と「0.05m」の2つの数字を記憶しておきましょう。
過負荷防止装置について
移動式クレーンについては、負荷がかかりすぎるのを防止する装置がついています。
つり上げ荷重が3トン以上の移動式クレーンは、過負荷防止装置がそなわっている
「3トン以上」のクレーンであることを頭に入れておくとよいです。
安全弁について
移動式クレーンの油圧回路における油圧が、設定したもの以上になったときの知識が問われます。
油圧が設定以上になったら、自動的に油を逃していくための弁を安全弁と呼ぶ
油圧が異常値となったときに、「安全弁」を使って回避することを覚えておきましょう。
移動式クレーンの代表的な3つの要素
クレーンの吊り上げ性能について、3つの要素が出題されます。
- 巻き上げ力
- クレーン安定度
- クレーン強度
上記の3つは、穴埋め問題として出題されるので、難しく考えないでそのまま丸暗記していきましょう。
旋回速度について
クレーンが旋回するときの注意点について、テストに出題されます。
旋回速度が早すぎると、吊り荷に遠心力が働いて、作業半径が伸びてしまい過負荷となる
クレーンが早く旋回すると、「遠心力」が働くことを記憶しておくと役立ちます。
作業領域の安定性について
クレーンは、領域によって安定性が異なります。
- 前方領域の安定性が最も悪い
- 前方については、側面と後方領域のつり上げ性能の 1/4(25%) 以下で作業をする必要あり
上記の2点について、頭でイメージしておきましょう。
1/4以下で作業する必要があることも覚えておくと便利です。
クレーンの安定度の試験について
クレーンそのものの安全性に関する知識を問われます。
移動式クレーンは、安全規則によって定格荷重の1.27倍の荷を吊って安定度試験に合格する必要があります
定格荷重の1.27倍の試験を行う必要がある点を覚えておくと役立ちます。
地盤に関する知識
移動式クレーンの作業中に、地盤にかかる荷重について知識が問われます。
機体質量と吊り荷の質量の合計の70~80%に相当する荷重がかかるので、荷重がフロート下部面に集中しないように、丈夫な敷板をしくことが必要である
大事なポイントは、70~80%に相当する荷重がかかる点なので、数字を頭に入れておくと点が取れます。
点検と検査、整備について
移動式クレーンの点検などについて、細かい知識が問われます。
年次の定期自主点検について
1年以内ごとに1回、定期的に検査を行い、その結果を記録して3年間保存する
1年につき最低1回であることと、3年間保存することを覚えておきましょう。
月例の定期自主検査について
1ヶ月以内ごとに1回、定期に検査を行って記録して3年間保存する
年次の定期検査のほかに、月単位でも同じように検査が必要であることを覚えておきましょう。
その他の検査について
つり上げ荷重が3トン異常のクレーンについては、定期自主検査のほかに、労働基準監督署や専門の検査機関による検査が必要です。
- 労働基準監督署による性能検査は、2年ごとに1回だけあります
- ジブなどを変更したときには、変更検査を行う必要があります
自主検査で問題が見つからなくても、外部の機関による「2年に1回」の検査が必要であることを覚えておくと良いです。
また、「ジブ」を変更したときにおいても、特別な「変更検査」が必須となることもあわせて記憶しておくと役立ちます。
原動機および電気に関する知識について
移動式クレーンのメカ的な知識と、電気的な知識が問われるので、出題されるポイントにしぼってお伝えしていきます。
暖機(だんき)運転時の注意事項
暖気運転すべきタイミングに関する知識が問われます。
エンジンをかけ始めたり作動油が冷えているときは、低速回転で暖機運転を行う
移動式クレーンのエンジンをかけ始めたら、最初は低速運転からスタートすることを知っておけばOKです。
油圧装置の長所と短所について
クレーンの油圧装置のメリット、デメリットについて、試験に出題されます。
細かい知識は問われないので、軽く目を通しておきましょう。
○長所
- 遠隔操作が容易
- 振動が少なくて、動作がスムーズ
- 過負荷防止機能が簡単に使える
- 小型軽量にできる
✗短所
- 配管が面倒である点
- 作動油は可燃性で油漏れしやすい
- 作動油はゴミにも弱くて、温度によって機械の効率も変わってくる
油圧モーターについて
移動式クレーンの油圧モーターの種類について、知識が問われます。
油圧モーターは、巻き上げ、旋回、走行用としてブランジャーモーターが使われています。
油圧モーターには、ブランジャーモーターが使用されることをしっかり頭に入れておきましょう。
学科試験に不合格になる人の特徴って?
不合格となる人は、講義中に寝てしまって、出題ポイントが分からない人がほとんどです。
学科試験では、講師が「ここが出ますよ~」といったポイントしか出題されないので、しっかり聞いていないと致命的です。
逆に言うと、学科試験は講義さえしっかり聞いていれば、スムーズに合格することができます。
他の不合格となる理由としては、遅刻と受講態度が悪いことがあげられます。
どのくらいの遅刻が許されるかは、講師によって異なってきますが、10分以上になってくると講習の部屋への入室を拒否されるリスクが高まってきます。
また、注意されてもスマホを触り続けたり、眠り続けることで、講師が怒り出して教室から連れ出していくパターンもあります。
再試験のチャンスは一度のみ!一発で合格しよう
小型移動式クレーンの学科試験では、仮に点数が足らなくても、再試験のチャンスがあります。
再試験に落ちてしまうと、不合格となり受験料を一部払い直す必要がでてきます。
また、つまらない補講を居残りで受ける必要があり、貴重な時間がムダになります。
真面目に講義を受講して、授業内容をしっかり聞いてさえいれば、簡単に合格できます。
もし講義中に寝てしまったり、別のことをやっていた方は、本ページのネタバレがとても参考になります。
出題されやすいポイントをそのまま解説しているので、本ページの内容だけをじっくり覚えるだけでも、合格することができます。
まとめ
本記事では、小型移動式クレーン技能講習の学科試験に落ちないか心配な方に対して、試験の形式から過去問題集のネタバレをしてきました。
出題ポイントは決まっているため、本ページの内容を参考にするだけで合格できるので、ぜひ参考にしてください。