石綿作業主任者技能講習 PR

【過去問ネタバレ】石綿作業主任者の試験問題をわかりやすく解説

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  • 石綿作業主任者の修了試験で、合格点を取れるか心配
  • クリソタイル、レベル1、40年保存など、聞き慣れない用語や数字が覚えられない
  • 講習中に眠くなって、大事なところを聞き逃してしまった

石綿作業主任者の修了試験は、講習で説明された内容から出題されます。

ただし、石綿による病気、石綿の種類、建材のレベル分類、隔離や湿潤化などの飛散防止対策、保護具、法令と、扱う内容はとても幅広いです。

普段の解体や改修の作業ではあまり意識しない知識も多く、講習をなんとなく聞いていると点数が取れません。

そこで本ページでは、修了試験の全体像を説明したうえで、4つの科目ごとに出題されやすいポイントをネタバレします。

数字は表にまとめ、最後に本番形式の例題も用意しました。

石綿作業主任者の修了試験の全体像

まずは、修了試験がどのような形で行われるのかを確認しておきましょう。

学科試験は4つの科目から出題される

石綿作業主任者の技能講習は学科だけで、実技はありません。講習は2日間で、科目と時間、主な出題内容は以下のとおりです。

科目 講習時間 主な出題内容
健康障害及びその予防措置に関する知識 2時間 石綿の種類と性質、石綿肺・肺がん・中皮腫、健康診断
作業環境の改善方法に関する知識 4時間 建材のレベル分類、事前調査、隔離と負圧、湿潤化、廃棄物の扱い
保護具に関する知識 2時間 防じんマスク、電動ファン付き呼吸用保護具、送気マスク、保護衣
関係法令 2時間 石綿障害予防規則、作業主任者の職務、記録の保存期間、届出

作業環境の改善方法は、講習時間がもっとも長く、出題数も多くなりやすい科目です。

解体や改修の現場で実際に行う対策の内容なので、現場経験のある方はイメージしやすい科目でもあります。

試験の形式と合格ライン

修了試験は講習の最後に1時間ほどで行われ、4つの選択肢から正しいもの(または誤っているもの)を1つ選ぶ択一式が一般的です。

テキストの持ち込みはできません。

合格するには、一般的に科目ごとに4割以上、全体で6割以上の得点が必要です。

たとえば各科目10問ずつ、全部で40問が出題される場合は、1科目につき4問以上、全体で24問以上の正解が必要という計算になります。

1つの科目でも4割を下回ると、ほかの科目が満点でも不合格になるので注意しましょう。

【科目1】健康障害及びその予防措置の過去問ポイント

石綿とはどんな物質で、体にどんな病気を起こすのかが問われる科目です。

石綿の種類

石綿(アスベスト)は、天然にできる繊維状の鉱物です。

熱や薬品に強く、燃えにくく、安価だったことから、かつては建材などに大量に使われていました。

試験では、石綿の種類と通称の組み合わせがよく出題されます。

種類 通称 特徴
クリソタイル 白石綿 もっとも多く使われた石綿
アモサイト 茶石綿 吹付け材や保温材などに使われた
クロシドライト 青石綿 有害性がとくに高いとされる
トレモライト、アクチノライト、アンソフィライト - ほかの鉱物に不純物として含まれることがある

「クリソタイル=白」「アモサイト=茶」「クロシドライト=青」の3つは、色の入れ替えのひっかけがよく出ます。

なお、石綿は2006年に、原則として製造や使用などが禁止されています。

ただし、それ以前に建てられた建物には今も多く残っているため、解体や改修の作業で対策が必要になります。

石綿が体に害を与える理由

石綿の繊維は、髪の毛の数千分の1ほどととても細く、目に見えないまま空気中を漂います。

吸い込まれた繊維は肺の奥まで入り込み、溶けたり分解されたりしにくいため、長い間体の中に残り続けます。

このことが、何十年もたってから病気を起こす原因になります。

体に入る経路として、もっとも問題になるのは呼吸による吸入です。

石綿による主な病気

病気 特徴
石綿肺 肺が硬くなる(線維化する)じん肺の一種。息切れなどが起こり、ばく露がなくなっても進行することがある
肺がん 石綿のばく露で発症の危険が高まる。喫煙で危険がさらに高まる
中皮腫 胸膜や腹膜などにできるがん。少量のばく露でも発症することがある
胸膜プラーク 胸膜が部分的に厚くなる変化。石綿にさらされたことの目印になる

とくに中皮腫は、胸膜や腹膜にできるという部位と、少ない量でも発症することがあるという特徴がよく問われます。

潜伏期間がとても長い

石綿による病気は、石綿にさらされてから発症するまでの期間(潜伏期間)がとても長いのが特徴です。

中皮腫では平均して約40年と言われ、肺がんでも数十年かかることがあります。

若いころに吸い込んだ石綿が、退職したあとに病気として現れることも珍しくありません。

この長い潜伏期間があるため、健康診断や作業の記録を40年間保存するというルールにつながっています(関係法令の科目で説明します)。

石綿と喫煙の関係

石綿にさらされた人がたばこを吸うと、肺がんになる危険が、どちらか一方だけの場合よりも大きく高まります。

これを相乗作用と呼び、試験でもよく出題されます。石綿を扱う作業者には、禁煙をすすめることも予防措置の1つです。

健康診断のポイント

■石綿の業務に常時従事する作業者には、雇い入れ時、配置替え時、その後は6か月以内ごとに1回特殊健康診断を行う
■健康診断の記録は40年間保存する
■一定の条件を満たす人は、離職するときなどに都道府県労働局長から石綿健康管理手帳の交付を受け、離職後も国の費用で健康診断を受けられる

▼本番と同じ4択形式で100問を解いておきたい方はこちら

【過去問ネタバレ】石綿作業主任者の頻出問題100問を解説

【科目2】作業環境の改善方法の過去問ポイント

解体や改修の現場で、石綿を飛び散らせないための対策が問われる、もっとも重要な科目です。

建材のレベル分類

石綿を含む建材は、石綿の飛び散りやすさ(発じん性)によって、3つのレベルに分けられています。

レベル 主な建材 発じん性
レベル1 石綿含有吹付け材(吹付け石綿など) 著しく高い
レベル2 石綿含有保温材、耐火被覆材、断熱材 高い
レベル3 スレート、ケイ酸カルシウム板、ビニル床タイルなどの成形板 比較的低い

試験ではレベル1=吹付け石綿がとくによく問われます。レベルの数字が小さいほど飛び散りやすく、厳しい対策が必要になると覚えておきましょう。

事前調査

建物の解体や改修を行うときは、工事の前に、石綿が使われているかどうかを調べる事前調査が必要です。

■設計図書などの書面による調査と、現地での目視による調査を行う
■石綿が使われているかわからない場合は、分析して調べるか、石綿が使われているものとみなして対策する
■調査の結果は記録し、3年間保存する
■調査の結果の概要は、作業場所の見やすいところに掲示する

一定の規模以上の工事では、事前調査の結果を労働基準監督署に報告することも義務づけられています。

隔離と負圧

レベル1や一部のレベル2の建材を除去するときは、作業場所をプラスチックシートなどで囲って隔離し、外に石綿が漏れないようにします。

■集じん・排気装置を使って、隔離した内部の気圧を外より低くする(負圧)
■負圧にするのは、すき間があっても空気が外から内に流れ、石綿が外に漏れないようにするため
■出入口には、前室、洗身室、更衣室からなるセキュリティゾーンを設ける
■作業を始める前に、負圧が保たれていることを確認する

「負圧は内部の気圧を高くすること」という選択肢は誤りです。外に漏らさないために内部を低くすると、理由とセットで覚えましょう。

湿潤化

石綿を含む建材を除去するときは、水や薬液で湿らせてから作業します。湿らせることで繊維が飛び散りにくくなるためです。

除去したあとの建材や、作業場所の床などに落ちたものも、湿らせた状態で片付けます。

除去後の清掃と廃棄物の扱い

■除去が終わったら、HEPAフィルター付きの真空掃除機などで清掃する
■石綿を含む廃棄物は、湿らせたうえで、丈夫なプラスチック袋などで二重に梱包する
■袋には、石綿を含む廃棄物であることを表示する

隔離を解く前には、石綿が取り残されていないかを、資格のある人が確認することも決められています。

作業場所の管理

  • 関係者以外の立ち入りを禁止し、その旨を表示する
  • 作業場所での喫煙や飲食を禁止する
  • 作業場所に、作業主任者の名前や、石綿の作業をしていることなどを掲示する

【科目3】保護具の過去問ポイント

保護具の科目は、大原則を押さえておけば確実に点数が取れる、得点源の科目です。

使う呼吸用保護具

保護具 特徴
防じんマスク フィルターで石綿の繊維を取り除く。区分の数字は3がもっとも性能が高い
電動ファン付き呼吸用保護具 ファンで空気を送り込むため、マスクの中に外の空気が入りにくい
送気マスク 外のきれいな空気をホースで送り込む

吹付け石綿を隔離した場所で除去する作業など、とくに危険な作業では、電動ファン付き呼吸用保護具や、それと同等以上の性能のものを使う必要があります。

防毒マスクは使えない

防毒マスクは、ガスや蒸気を吸収缶で取り除くための保護具です。粒子である石綿の繊維は防げないため、石綿の作業には使えません。

保護具の名前が似ているので、「防じん」と「防毒」を取り違えないように注意しましょう。

保護具の着け方と管理

■マスクは顔に密着させ、すき間から石綿を吸い込まないようにする
■使用する前に、フィルターの汚れや、面体・しめひもの傷みを点検する
■フィルターが目詰まりしたら交換する

タオルを顔に当ててからマスクを着けるなど、顔とマスクの間にすき間ができる着け方は誤りです。

保護衣の扱い

石綿の作業では、使い捨ての保護衣や専用の作業衣を着用します。

作業場所から出るときは、保護衣に付いた石綿を落とし、作業場所の外に石綿を持ち出さないことが大切です。

作業衣を家に持ち帰って洗うと、家族が石綿にさらされるおそれがあります。

【科目4】関係法令の過去問ポイント

関係法令の科目では、主に石綿障害予防規則(石綿則)から出題されます。条文の数字がそのまま問われるので、正確に覚えましょう。

作業主任者の職務

■作業者が石綿の粉じんで汚染されたり、吸い込んだりしないように、作業方法を決めて指揮する
■除じん装置などを1か月を超えない期間ごとに点検する
■保護具の使用状況を監視する

記録の保存期間の一覧

石綿の法令では、記録の保存期間がとても長いのが特徴です。病気の潜伏期間が長いためです。

記録 保存期間
事前調査の記録 3年間
作業の記録(作業者ごとの作業の概要など) 40年間
健康診断の記録 40年間
作業環境測定の記録(石綿を扱う屋内作業場) 40年間

「事前調査は3年、それ以外は40年」と覚えておくと、取り違えを防げます。

届出と特別教育

■レベル1・2の建材の除去などは、工事を始める前に労働基準監督署長への届出が必要になる
■石綿の除去などの作業に従事する作業者には、あらかじめ特別教育を行う
■作業主任者は、石綿作業主任者技能講習の修了者から選任する

本番形式の例題で確認しよう

ここまでの内容を、本番と同じ4択の形式で確認してみましょう。本ページ用に作成したオリジナルの例題です。

例題1 石綿の種類とその通称の組み合わせとして、正しいものはどれか。

(1)クリソタイル ― 青石綿
(2)アモサイト ― 茶石綿
(3)クロシドライト ― 白石綿
(4)クリソタイル ― 茶石綿

正解:(2)
クリソタイルは白石綿、アモサイトは茶石綿、クロシドライトは青石綿です。

例題2 隔離した作業場所の負圧に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)負圧とは、隔離した内部の気圧を外より高くすることである。
(2)負圧にするのは、外の空気が内部に入らないようにするためである。
(3)負圧にするのは、石綿の粉じんが外に漏れないようにするためである。
(4)負圧の確認は、作業が終わったあとに行えばよい。

正解:(3)
負圧は内部の気圧を外より低くして、すき間から石綿が外へ漏れないようにするためのものです。確認は作業を始める前に行います。

例題3 石綿障害予防規則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)事前調査の記録は、3年間保存する。
(2)健康診断の記録は、40年間保存する。
(3)作業主任者は、除じん装置などを1か月を超えない期間ごとに点検する。
(4)石綿の作業では、防毒マスクを使用すればよい。

正解:(4)
防毒マスクは石綿の繊維を防げません。防じんマスクや電動ファン付き呼吸用保護具などを使います。

ひっかけ問題の3つのパターン

石綿の種類と色の入れ替え

「クリソタイル=青石綿」のように、通称の色を入れ替えた選択肢です。白・茶・青の組み合わせを正確に覚えておきましょう。

数字の入れ替え

「健康診断の記録は5年間保存」「事前調査の記録は40年間保存」のように、ほかの法令の数字や、別の記録の数字と入れ替えた選択肢です。

特定化学物質の健康診断(5年)など、ほかの講習の数字と混ざりやすいので注意しましょう。

対策の理由の入れ替え

「負圧は外の空気を入れないため」「湿潤化は作業者の体を冷やすため」のように、対策の目的をずらした選択肢です。

石綿の対策は、ほとんどが「石綿を飛び散らせない」「外に漏らさない」「吸い込まない」ためのものです。

この目的に合っているかを考えると、正誤を判断しやすくなります。

まとめ

石綿作業主任者の修了試験は、講習で説明されたことがそのまま出題されます。

とくに「白・茶・青の石綿の種類」「中皮腫は胸膜や腹膜にできる」「レベル1=吹付け石綿」「負圧は外に漏らさないため」「防毒マスクは使えない」「記録は40年保存」は、毎回のように出題される定番です。

本ページの内容を押さえたうえで、本番と同じ形式の問題を繰り返し解いておけば、一発合格に大きく近づけます。

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