石綿作業主任者技能講習 PR

石綿作業主任者とは?必要な作業・レベル分類・講習内容を解説

古い波形スレートの屋根
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  • 石綿作業主任者がどんな資格で、どんな作業で必要になるのか知りたい
  • 石綿のレベル1・2・3の違いや、ほかの石綿の資格との違いがわからない
  • 講習の日数、内容、申し込み方法、持ち物をまとめて知りたい

石綿作業主任者は、石綿(アスベスト)を含む建材を取り除く作業などで、作業者が石綿を吸い込まないように指揮する責任者になるための国家資格です。

石綿は2006年に原則として使用などが禁止されましたが、それ以前に建てられた建物には今も多く残っています。

そのため、古い建物の解体や改修の工事では、今後も石綿の対策が欠かせません。

本ページでは、石綿作業主任者がどんな資格なのか、どんな作業で必要になるのかを説明したうえで、建材のレベル分類、ほかの石綿の資格との違い、講習の内容・日程・申し込み方法・持ち物までまとめて解説します。

石綿作業主任者とは

事業者は、石綿を扱う作業を行うときに、石綿作業主任者技能講習を修了した人の中から作業主任者を選び、作業者の指揮などをさせなければならないと、石綿障害予防規則(石綿則)で決められています。

作業主任者を選任したときは、その人の名前と職務を作業場の見やすい場所に掲示して、作業者に知らせることも必要です。

石綿による病気は、吸い込んでから何十年もたってから現れます。

作業主任者は、目に見えない石綿から作業者の将来の健康を守る、とても大切な役割を担っています。

石綿作業主任者が必要になる作業

石綿作業主任者が必要になるのは、石綿や石綿を含む製品を扱う作業です。現在は、建物などの解体や改修の作業が中心になっています。

  • 石綿を含む建材を除去する作業(建物の解体・改修など)
  • 吹付け石綿などを薬剤で固める「封じ込め」や、板で覆う「囲い込み」の作業
  • 石綿を含む保温材や断熱材を取り外す作業
  • 石綿を含むスレートや床タイルなどの成形板を取り外す作業

飛び散りにくいとされるレベル3の成形板を取り外す作業でも、石綿作業主任者の選任が必要です。

「レベル3なら作業主任者はいらない」という考えは誤りなので注意しましょう。

石綿を含む建材のレベル分類

石綿を含む建材は、石綿の飛び散りやすさ(発じん性)によって、レベル1〜3に分けられています。レベルによって、必要な対策や届出が変わります。

レベル 主な建材 使われている場所の例
レベル1 石綿含有吹付け材(吹付け石綿など) 鉄骨の耐火被覆、機械室や駐車場の天井・壁
レベル2 石綿含有保温材、耐火被覆材、断熱材 配管やボイラーの保温材、屋根裏の断熱材、煙突
レベル3 スレート、ケイ酸カルシウム板、ビニル床タイルなどの成形板 屋根や外壁の波板、天井板、床材

レベルごとの主な対策

レベル 主な対策
レベル1・2 作業場所の隔離と負圧、セキュリティゾーンの設置、労働基準監督署への届出、電動ファン付き呼吸用保護具などの使用
レベル3 建材を湿らせる、できるだけ割らずに原形のまま取り外す、関係者以外の立ち入り禁止

レベルの数字が小さいほど飛び散りやすく、厳しい対策が必要になります。

また、建物の外壁などに塗られた仕上塗材や、下地調整材などにも、石綿を含むものがあります。

見た目だけでは判断できないため、工事の前の事前調査がとても大切です。

石綿に関わる資格の違い

石綿の工事には、作業主任者のほかにもいくつかの資格や教育が関わります。役割が違うので、整理しておきましょう。

資格・教育 役割 対象となる人
石綿作業主任者(技能講習) 作業方法を決めて作業者を指揮し、設備や保護具を管理する 現場の責任者
石綿の特別教育 石綿の害や作業方法を学び、安全に作業する 除去などの作業に従事する作業者
建築物石綿含有建材調査者 工事の前に、建物に石綿が使われているかを調べる 事前調査を行う人

2023年10月からは、建築物の解体や改修の事前調査を、建築物石綿含有建材調査者などの資格を持つ人が行うことが義務になりました。

石綿作業主任者の資格だけでは事前調査はできないので、調査も担当する場合は別の資格が必要です。

石綿作業主任者の講習内容

講習の科目と時間

講習は学科だけで、実技はありません。

科目 時間 主な内容
健康障害及びその予防措置に関する知識 2時間 石綿の種類と性質、石綿肺・肺がん・中皮腫、健康診断
作業環境の改善方法に関する知識 4時間 レベル分類、事前調査、隔離と負圧、湿潤化、廃棄物の扱い
保護具に関する知識 2時間 防じんマスク、電動ファン付き呼吸用保護具、保護衣
関係法令 2時間 労働安全衛生法、石綿障害予防規則

学科の合計は10時間で、講習の最後に修了試験があります。

作業環境の改善方法は講習時間がもっとも長く、修了試験でも出題の中心になる科目です。

日程の例

日程 内容
1日目 学科講習(朝から夕方まで)
2日目 学科講習、修了試験

2日間とも朝から夕方まで講習があるので、仕事の予定は2日分空けておきましょう。

遅刻や途中退席、欠席があると修了できないとしている講習機関が多いので、注意が必要です。

修了試験と合格基準

修了試験は択一式が一般的で、科目ごとに4割以上、全体で6割以上の得点が合格の目安です。

試験の出題のポイントや難易度は、以下の記事でくわしく解説しています。

受講資格と費用

石綿作業主任者の技能講習は、実務経験がなくても受講できる講習機関が一般的です。

年齢などの条件を設けている講習機関もあるので、申し込み先の案内を確認しましょう。

受講料とテキスト代は講習機関によって異なります。

業務で必要な資格の場合は、会社が費用を負担してくれることも多いので、申し込む前に確認しておくと安心です。

申し込みのときは、受講料のほかにテキスト代や修了証の写真代がかかることもあるので、合計の金額を確認しておきましょう。

講習の申し込み方法

技能講習は、都道府県労働局に登録された講習機関(登録教習機関)が実施しています。

各地の労働基準協会や建設業の団体、民間の教習所などが代表的です。

■講習機関のホームページなどで、日程と会場を確認する
■受講申込書に必要事項を書き、写真を用意する
■受講料とテキスト代を振り込む(当日払いの講習機関もあります)
■受講票が届いたら、日程と持ち物を確認する

解体工事の多い地域や時期は、定員がすぐに埋まることもあります。工事の予定が決まったら、早めに申し込みましょう。

講習当日の持ち物

■受講票(受講案内)
■本人確認書類(運転免許証など)
■証明写真(修了証用。事前に提出する場合もあります)
■筆記用具(鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム)
■受講料・テキスト代(当日払いの場合)

必ず、申し込んだ講習機関の案内を確認してください。

石綿作業主任者の仕事

作業主任者に選任されると、主に以下の仕事を行います。

■作業者が石綿の粉じんで汚染されたり、吸い込んだりしないように、作業方法を決めて指揮する
■除じん装置などを1か月を超えない期間ごとに点検する
■保護具の使用状況を監視する

現場では、隔離の状態や負圧が保たれているか、作業者がマスクを正しく着けているか、石綿を含む廃棄物が正しく梱包されているかなどを、自分の目で確認することが求められます。

一人の不注意で、周りの作業者や近隣の住民まで石綿にさらされるおそれがあるため、作業主任者の役割はとても重要です。

よくある質問

特化物(特定化学物質)の作業主任者の資格で代わりになりますか?

石綿は、かつては特定化学物質の規則で扱われていましたが、2005年に石綿障害予防規則ができてからは、石綿作業主任者の資格が必要になりました。

ただし、2006年3月31日までに特定化学物質等作業主任者技能講習を修了した人は、石綿作業主任者に選任できる経過措置があります。

それ以降に特化物の講習を修了した人は、石綿作業主任者の講習を受ける必要があります。

修了証に有効期限はありますか?

有効期限はなく、更新の手続きも不要です。一度修了すれば、全国どこの現場でも作業主任者として選任されることができます。

修了証をなくしたら再発行できますか?

修了証を発行した講習機関で、再交付の手続きができます。講習機関がなくなっている場合は、講習を受けた地域の労働局などに確認しましょう。

まとめ

石綿作業主任者は、石綿を含む建材を取り除く作業などで、作業者を指揮する責任者になるための資格です。

レベル3の成形板を取り外す作業でも選任が必要になります。

事前調査には建築物石綿含有建材調査者などの別の資格が必要になるなど、石綿の工事には複数の資格が関わるので、自分の役割に合った資格を確認しておきましょう。

講習は2日間の学科だけですが、カタカナの用語や数字が多く出てきます。

講習の前に過去問で出題のポイントを確認しておくと、講習の内容が頭に入りやすくなります。

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