■フォークリフト免許の講習って、簡単と聞いたけど本当?
■合格率が98%以上ってことは、不合格の人もいるわけでしょ?
■落ちる人の特徴やパターンを知りたい!
フォークリフト免許の講習は、毎年たくさんの方が受講しますが、実際の難易度に関する意見は異なります。
100%必ず合格すると伝える人から、5%くらいは落ちると伝える人まで。
先に結論を言うと、講習を受ける場所によって異なり、落ちる人は落ちます。
そこで本ページでは、フォークリフト免許の難易度についてくわしく解説し、学科試験と実技試験で落ちる人の特徴も解説していきます。
フォークリフト免許の不合格率は2%
実際の合格率は非公開となっているため、正確な数値は分かりません。
そもそも、全国にたくさんある教習所について、データを全て取るのも難しいです。
ただし、フォークリフトを仕事で使う職場の方の多くは、不合格率を2%と伝えます。
全員合格が基本と伝える人もいますが、国家資格でもありますし、学科・実技試験ともに明確な採点基準があるため、誤った情報となります。
反対の見方をすると、合格率が98%であるため、国家資格の中ではとても難易度が低いといえるでしょう。
フォークリフト免許講習の日程
フォークリフト講習の受講を控える方に、全体の日程を簡単にまとめてお伝えします。
なおすでに所持している資格や、フォークリフトの現場経験の有無によって、必要となる講習時間がことなります。
- 大型特殊免許保持者
講習時間 11時間「平均2日間」 - 普通・大型免許を保持かつ1t未満のフォークリフト3ヵ月以上経験
講習時間 11時間 「平均2日間」 - 免許なしで、1トン未満フォークリフトを6ヵ月以上経験
講習時間 15時間 「平均3日間」 - 普通自動車免許保持者
講習時間 31時間 「平均5日」 - 免許なしで、フォークリフトの経験もない人
講習時間 35時間 「平均5日」
ここでは、普通自動車免許を持ち、フォークリフトの操作経験が無い方について、全部で4日間となる日程をお伝えします。
1日目【学科】座学と実技試験
1日目は、朝から夕方まで座学で、夕方から学科試験となります。
初めて学ぶ知識ばかりなので、覚えるのが難しいですが、出題ポイントを教えてくれます。
真面目に講習を受けていれば、合格できる試験です。
なお出題形式はマークシートで、問題文を読んで4択から1つを選ぶ形となります。
2日目【実技】フォークリフトの安全確認と基本操作
2日目は、フォークリフトの操作で必要な安全確認と基本操作を行います。
安全確認は、乗車前と乗車後だけでなく、乗車中も必要です。
実技試験においては、最も減点につながりやすいポイントなので、重要なポイントとなります。
確認すべきことが多いので、最初はとても迷って混乱しがちですが、落ち着いて繰り返り練習すると、身体で覚えることができます。
待ち時間がとても多いので、休憩中に手順やチェックポイントをメモしたり、他の人の操作を見てシミュレーションしておくと良いです。
3日目【実技】フォークリフトの前進と後進
3日目は、実際に試験コースに出て、フォークリフトの前進と後進を行います。
また、コーナーを旋回したり、S字走行をしたりと、さまざまな運転方法を習得します。
車とは感覚が異なるので、最初はうまく操作できない人がほとんどですが、繰り返し練習することで、自然と操作できるようになります。
4日目【実技】荷役と実技試験
4日目は、走行操作以外にも、荷役(にえき)操作も習得します。
荷役操作とは、荷物の上げ下ろしのことを指し、荷物をフォークに載せた状態で、他の地点に移動を行います。
荷役については、フォークを真っ直ぐ平行に出したり、旋回時に遠心力がかかったりするため、始めからスムーズにはいきません。
苦手部分があれば、集中的に練習できるので、焦らず1つ1つの動作をしつかり覚えていくのが肝心です。
実技試験本番では、次のコースを使って、荷物の積み上げと積み下ろしやバック、旋回を行います。
採点の方式は減点方式であり、試験終了時に100点満点中70点以上が残っていれば、合格となります。
一発で不合格となるルールもありますので、注意が必要です。
減点項目や一発不合格となる項目は、次の表にまとめました。
項目 | 内容 | 減点 |
シートベル | ・シートベルトをし忘れる | 即失格 |
駐車位置 | ・駐車すべき位置を誤る | 即失格 |
荷役 | ・荷を高く上げて移動する | 即失格 |
制限時間 | ・制限時間をオーバーする | 即失格 |
フォークの差し込み | ・バレットへの差し込み不足 | 即失格 |
指差し点検 | ・乗車前に点検を忘れる ・点検箇所が抜ける | -3点 |
レバー操作ミス | ・前後の入れ間違いなど | -3点 |
安全確認不足 | ・指差し不十分 ・確認忘れなど | -3点 |
接触 | ・壁にぶつかる | -5点 |
脱輪 | ・コースの白線を踏む | -5点 |
偏荷重 | ・荷物を傾いて持った | -3点 |
エンスト | ・途中でエンジンが止まる | -5点 |
手順間違い | ・決められた手順を間違える | ー3点 |
勢いよく荷物を置く | ・大きな音が出てしまう | -3点 |
実際の試験では、細かく減点されることは少なく、小さなミスであれば多少はスルーしてもらえます。
ただし、即失格となるような行為を2~3度続けてしまうと、不合格になりますので、とにかく焦らないで臨むのが大切です。
フォークリフト免許の学科試験の難易度
学科試験試験の難易度は、限りなく100%に近いです。
理由はシンプルで、不合格の場合でも追試が実施されるためです。
仕事でフォークリフトを操作する上では、ペーパーテストで必要となる知識はほとんど関係ありません。
そのため、全く合格点に足らなくても、講師によるマンツーマンの補講と追試験が用意されています。
なお教習所によっては、追試で落ちてしまっても、再々追試のチャンスが与えられることもあります。
学科試験に落ちる人の特徴
本当にごくわずかですが、学科試験に落ちる人がいます。
点数が足らなくて落ちるのではなく、座学で居眠りを注意されても改善が見られなかったり、遅刻があったりした場合です。
久しぶりの座学となるので、居眠りしてしまう方が多いのですが、我慢すべきタイミングです。
フォークリフト免許の実技試験の難易度
実技試験の難易度は、学科試験と比較して難しくなっています。
理由はシンプルで、実技ができないと、実際の仕事でも事故や荷物の破損を引き起こすためです。
合格率が100%と伝える人もいますが、全く不適正な方もいるので、「向いていないですね」と伝えられて、不合格が言い渡される人が一定数存在します。
講習の段階で、将来的に問題を起こしそうな人に合格を出してしまったら、教習所の責任問題にも発展しかねる話です。
実際の合格率は非公開となっていますが、フォークリフトの運転は全員ができるわけではないので、少ない割合で不合格者が存在します。
実技試験に落ちる人の特徴
実技試験に落ちる人のほとんどは、フォークリフトの運転に全く向いていないか、試験本番で焦り過ぎてしまう人です。
普通自動車免許を持っている方であれば、フォークリフトの運転には慣れることができます。
最初は自動車との違和感を強く感じますが、徐々に慣れていきます。
一方で試験本番で焦りすぎてしまう方は、小さなミスで余計に緊張してしまい、さらに大きなミスを引き起こし、負のルームに入るパターンとなります。
制限時間は十分に用意されているので、先を見て焦らないで、目の前の1つ1つの動作を着実にこなす意識を持てば、自然と合格することが可能です。
【結論】真面目に講習を受ければ簡単に合格できる
本ページをまとめると、フォークリフト免許の試験に落ちてしまうのは、次の3つのパターンがあります。
- 試験に遅刻
- 講習を受ける態度に改善が見られない
- フォークリフトの運転に全く向いていない
- 本番で緊張で焦りすぎてしまう
真面目に講習を受けて、1つ1つ内容をしっかり習得していくのが、1番大切なことです。
そして試験本番では、焦らずに落ちついて取り組めば、98%の人がスムーズに合格できる試験といえます。