玉掛けの実技試験で失敗したくない人向けです。
玉掛けを仕事の現場で使うためには、技能講習を受講する必要があり、試験に合格することが求められます。
一般的に合格率が高いと言われる試験ですが、『落ちる人は落ちる』のが現状でして、甘く見すぎないほうがよいです。
とはいえ、真面目に講習を受けていたら、ほとんどの人がスムーズに合格できる試験であるのは間違いがありません。
そこで本記事では、玉掛け実技試験で失敗しない方法から、絶対に覚えておくべき点にしぼって、くわしく解説していきます。
玉掛けの実技は落ちる?
合格率としては、95%以上になります。
落ちる人のほとんどは、マークシート形式で行われる学科試験でなく、実技試験で失敗して落ちていきます。
加えて、遅刻や早退、欠席による不合格者も一定数存在します。
どれだけ簡単と言われる試験であっても、一応は『国家資格』であるため、遅刻には厳しいです。
具体的な目安となる時間としては、約5分程度でして、それ以上を超えた遅刻ですと、受講できなくってしまいます。
不合格となってしまうと、次の講習を受ける際には、イチから受け直す必要があります。
受講料も全額払い直しになる形になります。
玉掛けの実技で覚えることは『質量目測』と『ワイヤーロープの選定法』
玉掛けの実技では、実際に荷物を吊る試験の他に、試験会場にあるいくつかの物体の質量を推定することが求められます。
実際に重さを計算で出す必要がありますが、講習の最中に何度かヒントを出されるため、聞き逃さないことが必要です。
また、荷を吊ると仮定した場合の『ワイヤーロープの選定法』についても、テキストの表を見て適切に選び抜くことが求められます。
以下から、『物体の質量の目安』と『ワイヤーロープの選定法』に関して、それぞれくわしく解説していきます。
物体目測
荷を吊る際には、玉掛けの方法を決めたり、ワイヤーロープを選定するために、重さを正確に把握する必要があります。
重さとは、『体積×質量』で求まるものです。
『体積』は、シンプルに説明すると、物体の『縦✕横✕高さ』で求まります。
実際に測定して、3つそれぞれ掛ければ、体積を出せます。
『質量』は、物質によって決まってくる単位体積あたりの重さになります。
難しく考えないで、体積に質量の値をかければ、物体の重さが求まります。
実際の荷は正確に寸法を測るのが難しかったり、形が均一でないことがほとんどです。
とはいえ、試験会場で目測する必要がある物体は、構造がシンプルなので計算で出すことができます。
わからない場合は、少し大きめに見積もって計算すると良いです。
一番良くないのは、正確に質量を出そうとして、実際の重さよりも軽い重さを回答してしまうことです。
ワイヤーロープの選定法
表を用いて、荷を安全に吊るために必要なワイヤーロープを選定することが求められます。
基本となる手順は、以下のとおりです。
- 吊り角度を決める
- 安全荷重を確認する
- 表から吊り角度と安全荷重に一致する点を探す
- ワイヤロープの公称径が求まる
吊り角度と安全荷重については、試験の前に伝えられます。
なので、ワイヤーロープを選定する表から、一致する点を選び出すことで、適切なワイヤーロープを選定することができます。
玉掛けの方法と合図の方法
基本となる玉掛けの方法は、まずはじめに定格荷重を確認して、質量を把握することが必要です。
そして、重心位置を見極めて、玉掛けの方法を決めます。
実際の実技試験でも、同じことが求められます。
順番を間違えてしまったら、大きな減点になるため、内容をよく理解する必要があります。
また、各手順において確認が終わったら、実際に声出しをして周りに大きな声で合図することが必要です。
合図の方法としては、クレーンの運転者に対して出すものであるため、明確さとキビキビとした動きが必要です。
同時にクレーンを運転する人と呼吸を合わせることも大事で、自分のペースで合図巻き上げや巻き下げの合図を送って良いわけでもありません。
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